2015年10月30日金曜日

「川中美幸さん」

沢山の演歌歌手の舞台を観てきたが、今日観たステージは楽しかった。川中美幸さん。番組では何度もご一緒しているのだが、舞台を観た記憶があまりない。今日、カメラを担いで「水戸」のコンンサート会場まで出向き、カメラを回しながら舞台を楽しんだ。

トークがうまい!実にうまい。一度のトークタイムで客は何度笑っただろうか。俺も途中で何度も笑った。カメラマイクには藤原のでかい笑い声が収録されているはずだ。

一回目の公演が終わったところで楽屋に行ったら「あら!ご自身でいらしたんですか、舞台で紹介すればよかった!(とケラケラ笑う)」一事が万事この調子。明るくて、素敵な人だ。

13日に彼女の番組を収録する。その番組用のインサート素材を撮りに行ったのだが、彼女のスタッフは「社長がカメラ回すんですか?」と驚いていた。人手が少ないから仕方がない・・・とは言わなかった(笑)。「いや~俺結構好きだからよく回すよ」とかなんとか言ってね。

ここ数年、社長がやり過ぎると若手が育たない、そんな思いから現場仕事をなるべく控えてきた。だが控えすぎると弊害も出てきた。経営的問題もそうだが、指をくわえて現場を遠目に見ている状態は「病気になれ」と言われているようなものなのだ。で、やりたがり藤原がまたぼちぼち動き始めたという訳。

今日の「水戸」には若手の杉谷部長と一緒に行った。運転手はもちろん藤原。首都高に乗って数分もたたないうちに彼は眠りの森に迷い込む。常磐道に入ったあたりでは熟睡の世界の虜になったようだ。昼飯ぐらい食っておこうと思ってサービスエリアに入った途端、彼はまるでずっと起きていたとアピールするかのような態度で眠りから覚める。俺だって眠かったんだぞ!

ま、水戸まで往復したものだから、今日一日が川中美幸さんで終わってしまった。だが、彼女の頑張りとあの明るさは、今日はいい一日だった、と思わせるエネルギーになる気がする。13日の週録が楽しみだ。

2015年10月20日火曜日

「Mr Ms Dr」

22日に「日本賞」という番組の収録がある。その司会者打ち合わせが昨日あった。外国人の方が沢山いらっしゃるイベントなので、名前の表記がカタカナと英語で表記されている。ほとんどの外人がMr、Msの表記なのに一人だけDrで始まる人が居た。司会者の一人は女優のKさん。台本を見ながら、「どうしてこの人だけDrなのかな・・・」 同じく司会のMアナウンサー「博士号(ハクシゴー)を持った人はDrって付きますよね・・・」 女優Kさん「え!隠し子(カクシゴ)?!」・・・  ・・・

とっさの「ボケ」に一同大爆笑だ。この面白さは現場に居た人しかわからないかもしれないのだが今日もまたその場面を思い出して、にやにやしてしまった。それだけ面白かったのだ。この女優さんが大好きになった。聞けば天然らしいのだが、好かれる意味がわかる。絶妙のタイミングで、ほんとにおもしろかったんだから。

さて、そんな日本賞で明日も明後日も朝が早い。昨日は午前2時過ぎまで会社で仕事をしていたから今日は眠い。普通の暮らし、とはどんな暮らしを言うんだろうね。

机の上には 玉ねぎエキス、ビタミンC パブロンS そしてサクロンが並んでいる。机の中には血圧、尿酸、高脂血症のくすり、他にサプリメントの・・・

あ、そうそう、財布の中には「ハゲ」薬のプロペシアが。なんで財布の中?貴重だから(笑)これが言わば俺の普通な暮らしなのかね。

さて、Drだが。俺にはディレクターかドクターだとしか思えないけどね。まさか、隠し子をもった人だったなんて。

2015年10月10日土曜日

「駒ヶ岳・小原農場」

16,7年前の事になるが、北海道・駒ヶ岳の麓で番組のロケをしていた時のことだ。「北島三郎 遥かなる道」という番組だったので、一本道にこだわり、駒ヶ岳に向かう一本道を探し出してロケをしていた。すると畑を横切って猛烈な勢いのトラクターが!

「こらー!何をやっている!」。役場を通して許可申請していたはずなのだが、どかかで行き違いがあったらしい。北島さんはじめ みな後ずさりして藤原が謝罪と説明を始める・・・。農場主「前回も〇〇の一行がきて撮影をし、畑を荒らすわジュース缶を散乱させるわ、いい加減にしてくれ!」のようなお叱りを受けたのだ。藤原ひたすら詫びるのみ。一行は藤原の後ろで嵐が過ぎるのを待っている。この時は撮影用のヘリコプターも飛ばしたので結構騒々しいロケだった。

春夏秋冬を追う設定だったので、この場所には撮影に4回も行ったっことになる。だが、トウモロコシの季節に、北島さんが子供の頃の回想シーンで畑のトウモロコシを一本取った。とっさのことでもちろん無断。番組に使用するシーンだったのでテープを添えて改めて謝罪(苦笑)。

先日、その北島さんの新曲のPVを作ることになったので、せっかくだから函館にロケに行ってきた。新曲も「おれの道」で「道」がテーマだしね。ふと思い立ってその駒ヶ岳の麓の農場を訪ねる気になった。記憶を辿って農場を探してみた。一度は間違えたのだが、行けたよその場所に。あの懐かしいこだわりの一本道がある広大な畑だ。

レンタカーで農道に入って行ったら、声を掛けられた。「なにか御用でも?」軽トラックからオジサンが降りてきた。「実は16,7年前ここで番組のロケをして、こちらの畑の方にご迷惑をおかけしてしまい、たまたま函館に来たものですから懐かしくて来てみました」。

当時の状況をかいつまんで話したら、その時怒ったトラクターの主は「私です」という事に!。「大切な畑を踏み散らかすのは、歌手のステージに私が土足で乗るようなもの」。ごもっとも。ひとしきり話すと、せっかくだから「ジャガイモあげる」となり採れたてのジャガイモをもらった。「北島さんに会うことがあったら、申し訳なかったと伝えてください、なんとなく気になっていたんですよ」とご主人が言う。もちろん伝えた。藤原は認識していなかったのだが、その当日、道に降りるという約束のヘリコプターが畑の中に降りたのだそうだ、そりゃぁ怒るよなぁ。

ご主人は藤原と同じ歳だという事も知った。農場を後にした帰路、暖かくて嬉しい気分に浸っているボクが居た。広い畑は「小原農場」という。小原さん、今日も頑張っているんだろうな・・・